管理人です。
日本で電子書籍が一般普及するのは不可能な件
楽天のミキティがKobo問題で炎上したのは記憶に新しいですが、アマゾンのキンドル含めて状況は惨憺たる状況です。
その当然すぎる理由を挙げると共に「買ってしまった人々」は何を勘違いしたのか?
も推察します。
日本は通信環境は良いので、端末のアクセス含めて購入環境は整備されています。
ですので電子書籍数が一定数集まり、価格がこなれてくればブレークする筈です。
そう考える一般の方が居ても仕方ないです。
さて、この2点は改善するでしょうか?
残念ながらしません。
法整備含めて業界全体の大改革が必要だからです。
電子書籍時代が来るのを見越して準備しながら、この体たらくですから、今後に期待出来ると思う方がどうかしてます(苦笑
楽天のkoboが無料書籍や楽譜までも「1冊」でカウントするまで追い詰められたのは何故か?
普通に集まらないんです。
ていうか、集まらないのが当然なんです。
当初、アマゾンも楽天も「大手出版社に話を付ければ集まる」と踏んでいました。
それが勘違いの元。
日本では米国とは異なり「出版社が自由に電子書籍化する権利を有しない」のです。
個別に作家・原作者と交渉しなくてはならない。
また価格決定権も頑として譲らなかった為、戦略的な価格がつけられません。
電子データという形式上、価格がそんなに変わらない場合は実態ある「書籍」を消費者は選択します。(大体リアル書籍価格の7割です)
その現象がモロに起きてしまっています。
まあ、一部のマーケティング的なキッカケとしての電書書籍の販売は盛んですが、それは今回の問題とは別問題ですので言及しません。
アマゾンは契約上ではホールセールモデル(出版社から書籍を卸してもらってアマゾン側が価格を決める形式)
とエージェンシーモデル(アマゾンが代理店役となって出版社が価格を決める形式)の 2種類の取引形態に対応したのですが、実際は両契約とも価格の自由決定権は失ったので価格破壊は置きませんでした。
米国の例を見る限り電子書籍は価格破壊によって爆発的に普及しました。
また元のハードカバーの価格も米国では25$前後しますので、電子書籍化による値下げ余地が高かった経緯もあります。
日本ではハードカバー本でも一部を除いて、そんな価格ではありません。
最後に日本の書籍市場は実は漫画の占める比率が高いです。およそ3割。
更に電子書籍市場に限っては、650億-700億市場の内、何と8割が漫画なのである。
だから漫画コンテンツの電子化を制さないと話にならない。
唯一の希望は全くの出版社に属さないフリーの作家が電子書籍専用の作品を低価格でリリースし、大ヒットする事。
米国では既に100万冊売れる「素人」も出ています。
今ではビジネスの客寄せとしての電子書籍発行か趣味の延長線上が多いですが、本格ミステリーとかの「読める」電子書籍が爆発的にヒットすれば流れが変わる可能性もあります。
何かあればコメント下さい。